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今日は午後から、市内にあるKing Parkに遠足です。緑豊かなKing Parkは、原生林を残しながら植物園なども併設した約400haという広大な公園です。パース市中心部から約1.5kmといいますから、C.B.D.の一部といいほどの立地です。ここで、先住民アボリジニの文化を学ぼう、というミニ遠足です。ところで、市の中心にこれほどの原生林を持った都市が他にあるでしょうか。パースの環境のよさの証左のひとつです。
しかし、何も知らなければ学習も深まりません。そんな研修生のために、CELTのテキストにはアボリジニの歴史や文化、神話に関する読み物が用意されています。担当の先生方の語りも交え、楽しく予習をします。PCなども用いながら・・・。
基礎知識も学びました。雨も上がりました(Lucky you!)。Anna先生、Anoma先生の引率で現地研修のミニ遠足に出発です。現地ではアボリジニの血を引くクレイグさんの案内で、園内散策が進みます。クレイグさんには去年も一昨年もお世話になっています。
クレイグさんによるガイド
クレイグさんの話からは、ずっと昔から自然の中で、自然のとともに、自然の一部として、自然の魂を感じながら生きてきたアボリジニの世界観が垣間見られます。必要なもの以上は取らない、すべてのものは自然に帰す・・・自然に寄り添うその生き方は、いまさらsustainability(持続可能性)などとあわてている現代人に大きな示唆を与えるものだと考えさせられました。そして、世界の成り立ちという物語を持つことの大切さを知らしめてくださいます。研修生は、何を感じてくれたでしょうか。
ところで、クレイグさんのガイドと聞いて、引率者は不安になりました。話の内容は本当に意義深いのです。が、クレイグさんの説明にはアボリジニの精霊の名前とか、星の名前とか、聞いたこともない単語が随所に出てくる上、相当早口で説明されるのです。しかも、間をおかずにお話になるので、去年は引率者が通訳を挟む暇もありませんでした。
でもそこはさすがのベテラン、Anna先生。話の間にすっと滑り込んでわかりやすい英語で言い換えて説明してくださいます。鮮やか。それにしても、英語に英語の通訳を入れて話を聴くとは、なんとも不思議な気持ちです。そして、それをフムフムといいながら聞き取る研修生の姿に何ともいえない感慨を覚えるのでした。
英英通訳をするAnna先生
N.Miyashita@Perth