2013年07月30日

No.9 Interesting Things Are Everywhere 2 SSH科学研修

【SSH科学研修】
こちらは資源・エネルギーの研究中。Alcoaという世界中で操業している鉱山開発会社が経営するボーキサイト鉱山、アルミナ精製工場を見学に行きます。パースからほぼ真南に1時間半。見渡す限り牛、馬、羊・・・、牧場や原野が広がる地域にやってきました。目指すはPinjara(アボリジニの言葉で「低湿地」とか)にある鉱山(Mine)と精製所(Refinery)です。
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どこまで行けばいいのだろう・・・。と、突然、長〜〜〜いベルトコンベアが登場。聞けばボーキサイト採掘場から精製所をつなぐ25キロを超えるのだとか。三田から神戸までがちょうどそれくらいでしょうか。3本のコンベアをつないでボーキサイトを運搬します。
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いよいよ採掘場へ。世界一大きなパワーショベル(excavator)は1回に25トンをすくい、200トン積載可能のトラックに。もう、話の桁が違いすぎてよくわからなくなりました。ずいぶん荒っぽく、雑にやってるんだろうと思ったら・・・
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パワーショベルの先にはGPSが付いていて、どの深さにどんな成分組成のボーキサイトがどれくらい埋まっていて、どの深さまで掘ればいいか、数十センチ単位でコックピットの画面に表示されているのです。

機械の整備も欠かせません。適切にメンテナンスされなければコストがかさみますし、何より危険です。巨大なダンプのタイヤ1本400万円。そのほかにも、世界一大きなブルドーザー(しかも無人遠隔操作)なども使うため、採掘サイトの決定ひとつにも、燃料の量、精製所との距離などが緻密に計算されて決定されます。

そして、Alcoaがもっとも気を使うのが環境への配慮。以前のブログで、オーストラリアの検疫が世界でもっとも厳しいとお伝えしましたが、それは国内とて同じこと。特にWAは厳しく、水道供給局、環境保存局などの多くの部局が査察に入ります。Alcoaが開発する土地は政府の土地で、1年ごとに厳しい審査の結果使用許可が出されます。許可がなければ開発できない。少なくともあと50年は資源が埋蔵しているこの地で、持続可能性に配慮しながら採掘に取り組んでいます。

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採掘後は、植生を完全に元も状態に復元します。もともとあった植物種を100%元に戻すことが義務付けられています。この写真は20年前から復元されている土地です。原生林と見分けが付きません。

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原生林で立ち枯れ(Dieback)について話を聞く研修生たち。

さて、いよいよ、精製工場に行きましょう。次の写真は・・・とここで撮影禁止。Industrial Secret(産業機密/企業秘密)。残念ながらお見せできません。続きはAlcoaのサイトでどうぞ。

精製所内では、採掘されたボーキサイトが運び込まれるところ、不純物が取り除かれるプラント、アルミナ(アルミニュームの一歩手前の白い粉)に精製されるところなどを詳しく見学し、説明を受けました。WAでは電力供給量の関係でアルミナまでしか精製できないとか。「電気の缶詰」といわれるアルミニウム、いまは電力の安いインドネシアなどで精製されるケースも多い。ボーキサイトを掘ってから清涼飲料水の缶になって皆さんの手元に届くまで6〜8週間。長いのか、早いのか・・・。

そして、地質学、地盤工学、電子工学、機械工学、情報工学(GPS)、工業化学、農学、生物学、輸送工学、経営学、経済学などなどなどなど、鉱山資源開発がひろく自然科学とのつながりが強いことはもとより、その他の分野とも密接に関連していることが良くわかりました。どんな分野からでもアプローチできる・・・。わが国の将来を担う研修生にとって、進路を考える観点観点からも学ぶことの多い研修となりました。

また、開発には、自然に対する責任、社会に対する責任など、倫理やモラルが伴うことも痛感しました。資源小国日本をささえる科学者・技術者のタマゴにとって、資源採掘の現場を観察できたことの意味は大きかったようです。

帰り道、Golden Wattle(ゴールデン・ワトル)の黄色い花が咲いていました。これを見ると春を感じるのがオーストラリア。アカシア属のこの花は国花に制定され、黄色はナショナルカラーに。サッカー同国代表のユニフォームの色のモチーフにもなっています。(写真がぶれてすいません。結構なスピードのバス車内からとったものでして)。やはりここでも、「はーるよ来い」。
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ガイダンス部長のつぶやき in Perth
先日、Peter先生の授業が少しのびた。次にその教室を使う予定の人が抗議に来た、私に。「私はここの教師ではないから、私に言うな」といっても、なかなか引き下がらない。「もー、自分で言ってくれよ」と言って、Peter先生に直接交渉してもらった。
今日、「これから建築学の授業がここであるのですが・・・」とたずねられた。「んー、こまったね、でも、No one comes here but you. You might be wrong.(でもあなた以外、来ないよ。お間違えかも・・・)」と言って、事務所に確認に行ってもらった。
こういうことがちょくちょくおきる。私は悪くない。私に言わないでくれ。
ついでにパース市民よ、私に道を聞き過ぎだ。

N.Miyashita@Perth
posted by 三田祥雲館 at 22:17 | 兵庫 ☀ | Comment(2) | 海外研修

No.8 Interesting Things Are Everywhere 1 文化・語学研修編

as well as ~という表現を覚えていますか?「A as well as B」で、「AもBと同様に」という意味だったかな?ということで今日の研修は「フィールドワーク as well as テキストブック」と題し、テキストの外に飛び出して「オーストラリア」に学びます。

【文化・語学研修】
今日の午後はKings ParkでWild Flowersを観察しながら、WAの植生を学習します。

ところで人間は水のないところでは暮らせません。逆に言うと、水の得られるところなら地球上のほとんどの場所に人間が暮らしており、地理学的にはエクメーネ(Ökumene=ドイツ語)と呼びます。一説には地球上の88%がエクメーネだといわれており、夏の乾燥が強いとはいえParthにも古くから先住民(indigenous people)であるアボリジニ(aborigines)が暮らしていました。

(この表現が正しいかどうか・・・。そもそもaboriginesという語自体が「先住の民族」という一般名詞だったりするので、上の文章は『先住民である先住民が暮らしていました。』となるのです。政府関係者と話すとき、彼らは必ずindigenous peopleを使いますが、本ブログでは便宜上「アボリジニ」と標記します。悪しからず。)

パース周辺は地下水が豊富で、それがアボリジニの居住を可能にしました。彼らは定住生活を送らなかったといいますから、食料や水を求めて移動していたのでしょう。キングスパークはそんな時代からの原生林を残しながら、一部を手入れの行き届いた植物園に整備し、観光客のみならず地元のパースっ子たちの憩いの場となっています。

その広さは4平方キロを超え、これだけの自然を残した公園が人口150万人を超えるthe Capital City(州都)の中心から徒歩でも20分の距離にあるとは・・・。キングスパークのすぐ北側には政府の主要機関の入るビルが建つが、違和感なく程よいコントラストで馴染んでいる。人口と自然、歴史と現在、忙しさと静寂とがこれ以上ないバランスで共存する不思議な魅力が、私を(研修生も)魅了します。


ツアーガイドのAnnaさんの案内でBush Walkが始まります。小雨、霧雨、何のその、いやいや、地中海性気候の冬ですもの、少々の雨は覚悟の上です。CELT帰着後に聞くと「傘を差すほどでもないですよ。きもちいい、きもちいい。」君たちもパースっ子になってきたね。いいよ。(ご安心ください。風邪を引いているのは引率のT教諭だけです。私も含め他34名は皆元気です。)降雨季の園内は緑に満たされ、ところどころに花が咲いています。
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コーンフラワー:花房がとうもろこしみたいです。
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カンガルー・ポー:カンガルーの手(paw)のようなのでこの名前です。WAの州花。
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ミントの香りがするPeppermint Tree。
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ちなみにユーカリの葉をこすると・・・ヴィックス・ヴェポラップのにおい。鼻づまりやせきが止まらない夜、胸に塗ってもらったスースーするあの薬です。ユーカリの成分だったのですね。

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こちらは英語の教科書でおなじみのBaobab tree(バオバブの木)。私にとっては星の王子様の木。星を爆発させるほどのパワーがありそうな気もする。

40000年前からこの地に暮らすアボリジニは、こんな木々の薬効も有効に使っていたとか。また、肉をとった後のカンガルーは防寒・雨よけに最適とか。
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雨でぬれた歩道。気をつけて、気をつけて。
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みんなで記念撮影。
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冬来たりなば、春遠からじ。冬のパースにも、花の季節のさきがけか・・・。

午後は2クラス合同で映画鑑賞となりました。「SAPPHIRE(サファイア)」という映画で、アボリジニの女の子4人がグループを組んで歌を歌い、ベトナム戦争当時のサイゴンで米軍を慰問して歩くという、実話に基づくお話。英語で映画なんか見られるの・・・?ご心配なく、字幕が出ます・・・英語で。ますます不安ですか?

そんなことはありません。だって、映画に引き込まれて、研修生の目から光るものがポロポロ・・・。

涙の前で野暮なのを承知で一言。面白い、興味深い、もっと味わいたいと思ったことに集中することが言語習得の一番の道なのです。もちろん教室も大事。でも、教室の外、テキストの外にも・・・。(私は野暮を嫌う江戸っ子の末裔なのに、つい一言多いんですよね。)

その2(SSH科学研修編)に続く。

N.Miyashita@Perth
posted by 三田祥雲館 at 21:07 | 兵庫 ☀ | Comment(0) | 海外研修

男子サッカー部日誌(7月19日)

7月19日・23日に祥雲館にて、三田学園BとのB戦「教育リーグ」が行われました!

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短い時間ではありましたが、お互いのチームにとってより良い試合となりました(^○^)

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暑い日が続きますが、熱中症等に十分注意し夏を乗り越えていきましょう!
posted by 三田祥雲館 at 09:52 | 兵庫 ☔ | Comment(0) | 男子サッカー部日誌