2013年12月11日

兵庫県教育委員 玉岡かおる先生による出前授業が行われました

平成25年12月6日(金)の5〜6時間目、兵庫県教育委員で作家の玉岡かおる先生による「こころの歴史〜日本人と神・ほとけ」と題した出前授業が実施され、探究U(人文・社会科学系)2年次生約170名と保護者、教職員が聴講しました。これは、県教育委員の先生方がそれぞれの専門性を生かして県立学校で授業を行う取組で、本校では生徒たちに、普段は意識していないが忘れてはならない大切なものに思いを致し、感性を磨き、情感豊かに成長してほしいと願って、玉岡先生にご出講をお願いしたのです。

 「起立、気を付け、礼! よろしくお願いします。」校長先生から玉岡先生のご紹介があった後、元気よく挨拶して、授業が始まります。学校の授業では普段あまり取り上げられないようなテーマに、生徒たちの興味や関心が高まります。

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 授業は、玉岡先生ご自身が書かれた雑誌の連載記事を全員で講読し、先生が解説していく形式で進められます。正しい日本語で、美しい表現でつづられた文章を教科書にして学習を進めることもさることながら、それを書かれた作家が、その行間を語ってくださるとは、この上なく贅沢な授業です。

 玉岡先生が先に朗読され、その後生徒が指名され、声に出して作品を読みます。難読の漢字や固有名詞、今まで触れたことのない和語などに戸惑いながらも、玉岡先生の懇切なご指導で、日本が古来積み上げてきた「こころ」に触れ、生徒たちは様々に思いを巡らせていきます。

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 授業の終盤では、まさに日本の心象風景ともいえる貴重な写真画像から、われわれの「こころの歴史」を探ります。写真は先生が取材の中で撮影されたもののようで、ところどころにご自身が写り、撮られたときの様子や思いを語られるのが印象的です。

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 授業後には生徒からの質問にも、やさしく、しかし明快にお答えいただきました。「教育委員とは、どのような仕事ですか?」との質問に、「とにかくみんなが気持ちよく、楽しく学校にこられるよう、普段から様々なことを考え、制度を作ったり、環境を整えたりしています。」とお答えいただきました。また、「作家のお仕事で苦労すること、楽しいことを教えてください。」という問いかけに、「作品を生み出すときが最も苦労します。でも、良い作品ができ、皆さんに手に取っていただいたときが最も嬉しく楽しい瞬間です。」と、作家の矜持をお話いただきました。

 授業後、サインをいただきました。大切に飾って、先生からお教えいただいた「こころ」を豊かに育てていきます。ありがとうございました。
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【受講した生徒の感想】
●授業の一番初めに玉岡先生がされた「自分の宗教は何か」という質問に答えることができませんでした。除夜の鐘もきくし、お守りも買うけれど、お墓参りにも行きます。アメリカほど盛大ではないけれど、クリスマスも1つの行事として捉え、ケーキも食べます。いろんな宗教の行事をして、1つの宗教に絞っていないことはだめなのかな、と少し不安になりました。しかし物部氏と蘇我氏の宗教戦争の話をきき、新しく来たものと前からあったものを上手く融合させることは日本人の美学なのだと知り、嬉しくなり、日本人で良かったな、とも思いました。伊勢神宮や出雲大社、北野天満宮など、連れていってもらった神社を思い出すと、今でも心が清々しくなる気がします。伊勢神宮には、両手をまわしても全然届かないほど太い大木が何本もありました。その木々を見ても清々しくなったのを思い出しました。また行きたいなと今日の授業を受けて思いました。日本の元である神様・仏様のお話をきけて本当によかったです。おもしろかったです。ありがとうございました。

● 日本人の心の奥深い根の部分には、やはり我々が会ったこともない昔の人が持っていた心が残されているのかな、と思いました。
 海外からは、日本人は「神道」だ、と考えられていることが多いように思いますが、実際は多くの宗教を取り入れた、宗教とは別の「こころ」を持っているのだと思います。日本人が太古、自然に包容され生きてきた時代、美しい四季の移り変わりを感じながら数千年の時代をこえてきた私たちだからこそ持つことができているこの「こころ」をもっと知ってみたいです。
 芥川龍之介の「神々の微笑」という作品では、宣教師が「釈迦もキリストも日本にくれば神々の一人である」というようなことを言っていたと記憶していますが、その理由が今回の授業でよく分かったような気がします。
 私も日本人がもつ「こころ」の美学を感じることができるような日本人でいたいな、と思いました。講演ありがとうございました。
posted by 三田祥雲館 at 07:48 | 兵庫 ☁ | Comment(0) | 祥雲の舎窓〜探究学習
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