



10月3日(土)兵庫県主催、神戸新聞社後援の「ひょうご 高校生環境・未来リーダー育成プロジェクト」が兵庫県立工業技術センターで始まり、本校生徒2年次が参加しました。世界規模で進む地球温暖化の問題を、研究機関や企業からの講義等をもとに高校生同士で議論を深め、年度内の4回のプロジェクトを経てその解決策を提案することを目的に、本県で初めて実施されました。
会場にはSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定校など、県下の公立・私立の高校生1、2年生37名が参加しています。
第1回午前中の「アイスブレーク」では、まず、参加校の代表による「学校紹介」のあと、参加者一人一人が「自己紹介」をしました。「自己紹介」では、バイオリンが得意で国内大会で優勝したことがある人、但馬から片道3時間かけ参加している人、ダンスの得意な人、生徒会役員、数学が苦手な文系の人、クイズ研究会を兼部しているサッカー部員、アントレプレナーを学んでいる人、ゆずの大ファン、けん玉が特技な人、などがカミングアウトされ、このプロジェクトへの思いを含めて発言していました。環境への関心が高いだけでなく多才なメンバーが集まったようで、今後どのような議論が展開されるかとても楽しみです。参加した本校生徒は、1年次のSS探究TでEDGsに関心をもち、2年次のSS探究IIでの研究と関連して取り組んでいます。本県の知事部局のプロジェクトということで「学習」の域を超えて、提言が社会貢献に直結するかもしれません。



「アイスブレーク」のあとは、国立環境研究所地球環境研究センターの 江守正多 副センター長がオンラインで講演されました。講演の最後に「脱炭素化を達成するためには、人々の世界観を変えるほど社会を大転換しなければならない」と述べられたことが印象的でした。講演直後のグループディスカッションでは、今後どのような研究を進めていけばよいか、高校生相互でディスカッションが行われ、江守氏もオンラインで各グループに助言しておられました。
午後には、このプロジェクトのスタッフである、地球環境戦略研究機関(IGES)関西研究センターの前田副所長から「パリ協定」の内容が紹介され、世界全体での協調の困難さの指摘とともに、石油やガスの使用をやめるための仕組みも必要と訴えられました。
学校を超えたこの「高校生参画プロジェクト」は来年1月まで全部で4回行われます。参加した生徒が他の高校生と協働してどのように探究を進めていくのか、見守っていきたいと思います。