3月6日(月)に2年次生による探究U発表会・講演会が行われました。インフルエンザによる学級閉鎖で当初の2月10日(金)より延期しての開催となりましたが、大変多くの御来賓、保護者の方のご参加のおかけで盛大に行うことができました。

探究U発表会は、探究Tで培った問題解決能力、論理的思考力、表現力等を実践する機会として、2年次の4月より各自がテーマを設定して取り組んできました。理系は主にグループ研究、文系は個人研究で進めています。3年次の探究Vでは最終的にそれぞれのテーマで論文を作成するので、ポスター発表となる探究U発表会は中間発表としての位置づけです。各自がこれまでの研究の成果を発表するとともに、アドバイスをいただきながら探究Vに向けての課題発見の場でもあります。




体育館での開会式後、発表者は各自のポスター前で準備をして聞き手を待ちます。聞き手の生徒は各自興味のある発表ポスターの前に座り熱心に発表を聞いて質問していました。昨年に引き続き1年次生全員も先輩の発表を聞きに来て、来年度のテーマ設定の参考にと熱心にメモを取っている姿も多かったです。




理系の発表では実験器具、パソコン、コンピューター制御のロボット、食品などの実物を用いて楽しくそして興味深く発表を行っていました。文系は工夫を凝らしたポスターを用いて、読み込んだ文献の説明や自分の考えをわかりやすく伝えようと頑張っていました。


発表の後は4名の方から講評をいただきました。関西学院大学の細見和志教授、神戸大学の伊藤真之教授、同じく神戸大学の中西康剛教授、神戸学院大学の矢嶋巌准教授から総評に加えて的確なアドバイスと今後に向けての改善点をお話しいただきました。興味のあることを深く追究していくことの面白さ、研究や発表の心構えや技術的なアドバイスに生徒たちは頷きながら聞いていました。



午後からは大阪大学大学院国際公共政策研究科の中内政貴准教授の講演会でした。「移民・難民問題から考えるグローバル化」というテーマで、世界で起こっている移民・難民の問題から日本と他国との関係、そして最後は高校生である本校生徒たちに向けて「グローバル化する社会に生きる上で必要なものは何か」を考えさせ、メッセージとしてお話しされました。探究でも同じですが、目の前に起こっていること、手に入れた情報をどのように分析し、どのように考え、そしてどのように行動するかを考える良い機会となりました。
閉会式では、ポスター発表最優秀賞(文系・理系各1代表)、生徒投票賞が表彰されました。結果は以下の通りです。
文系 Hさん(国際関係講座) 『さまざまな国の教育制度と21世紀に求められる力』
理系 M君、H君、O君、K君、M君、Y君、I君(天文講座)
『太陽黒点とフレアの謎を追え!―宇宙天気予報への挑戦―』
生徒投票賞 U君(世界文化講座)『イスラエルとユダヤ人のイメージの違いはどこから?』


約1か月延期となった今回の発表会でしたが、無事終えることができました。生徒たちは発表スキルを向上させただけでなく、質疑応答、講評、講演会などから次の探究Vで仕上げる論文に向けての新たな課題が見つかり、さらに探究テーマを深めていってくれると期待しています。
ご参加いただきました先生方、保護者の皆様から非常にたくさんの温かいお言葉やご助言を賜りました。本当にありがとうございました。
posted by 三田祥雲館 at 10:40
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